護りたいものがあるなら
どんな犠牲を払っても守り遂せる。

そんな生き方に
感じる嫉妬。
道に外れた恋愛の種など
あちらこちらに転がっているもの。

結婚がしあわせなこと なんて
一体誰が決めたのだろう。
去年、友人の誕生日に贈った短編集。

2作目の

うんとお腹をすかせてきてね がちょこっとヒット。

      *      *      *

「全部肉体になるといいな。
        裕也と食べるものは、全部きちんと肉体にしたい。」

      *      *      *

普段気付かないのに
こうして文字で見て あぁ と納得する感覚。

これさえあれば、暫く何も要らないな と思う。
なぁるほど!そういうことか!!
言霊はあると思ってる。
けれど
ここまで口には出せない。

全て
気持ちの問題だよね。
“一瞬が永遠になるものが恋
 
 永遠が一瞬になるものが愛”

      *      *      *

自分でも気付かぬうちに
誰かに全てを委ねてる。

傍に居ることが当たり前で
隣にあることが普通になってて。

いい意味でなぁなぁになってゆくのが
狎れあうこと。慣れあうこと。

      *      *      *

言葉には乗らない想いが

実はほんとうの思いだったりするよね。
 

こんな本が出てくるようになったら
御終いだよね

って思っていたけれど

 
…ちょっと反省。
 
 
書かれていることは単純だ。

でも
どれだけ実行出来ているか把握するのは難しい。
 
 
なんだかどうにも遣る瀬無い。

それがこの本によるものなのか
自分の置かれるこの状況によるものなのか。
 
 
今この瞬間にも意味は生まれ
そして同時に失われてゆく。

そんな気がした。
  
 
村上春樹の作品は
読む度に印象ががらりと変わる。

      *      *      *

  
『スプートニクの恋人』を最近読んだけれど

どうしても
この作品にそれと共通する 何か を感じてしまう。

 “ある瞬間に失われてしまった 私の中の ある何か”

 
作中の言葉を借りればそういうことになるのだろうし
それは生きるために必要な情念 のようなものなのだろう。

      *      *      *

行動を意識するか否か
無生物にも意思が存在すると見るか否か で
事象の 意味 が変化する。

…そういうこと?

      *      *      *

最近高濃度で本の虫。

どうせまた引っ越すのだから
あまり有形財は増やしたくないのだけれど。
この本を
友人に贈ったのは3年前?

人に薦めておきながら
どうしても恋愛から距離を置きたいがために
自分からは遠ざけてた。

そんな 『東京タワー』

      *      *      *

“女は年をとるにつれて無邪気になるのだ。”

とか

“待つのは苦しいが、待っていない時間よりずっと幸福だ。”

とかいうフレーズに交えて

“缶づめのイワシみたいにならんで横になったまま”

なんて入れてしまう彼女らしさ。

激しい感情のもつれるベッドシーンも
どこか柔らかく感じられる気がする。

      *      *      *

「食事をしてはげた口紅は、ぬり直せばすぐに元に戻るの。
 でも、こうやってとれた口紅は
 ぬり直そうとしてもなかなかつかないのよ」

…なるほどそうね。
気付かなかったわ(苦笑)。
話題になったあの頃から
文庫に落ちるまで待ってた本。

書店で見つけて即買いしてから
手に取るまで、さらに半年。

ようやく読めました。

      *      *      *

 “自分以外の人間は皆自分とは違うという
  わかりきった真実を経験したことがあるか”

      *      *      *

一人で置いていかれる。

 
それを   「壊れる」感覚。   

 
という桐野氏。

 
 
正直、泣きそうになりました。

 
この人は全て視って(しって)いるんだな って
そう感じたから。

      *      *      *

今まで忙しくて読めなかったことに
なんだろう

誰かの「意図」が働いているような気がする。

読んだのが 今 でよかった。
 
 
 愛することはとても難しい。
 
 
彼女の作品に初めて触れたのは学校の教科書だった。
(確か小学校の高学年だったと思う。)

向田邦子さんの『眠る盃』というエッセイの一節と知り
昼休み「向田…向田」とぶつぶつ唱えながら図書館を歩いた。
そんな自分が目に浮かんで
気まぐれに行った古本屋さんでつい買ってしまった。

      *      *      *

「字のない葉書」。

疎開が決まった末娘のために父親が書いた手紙。
その不器用な中にある父親の温かさ。

子供ながら
父に似たお父さんだな、と感じたお話。

      *      *      *

10年ぶりに再び手にした本。

なのに
自分がその時どんな気持ちで読んでいたのか鮮明に思い出せる。

私は本の虫だった。
こういう本から学んだものが今の私を支えている。

本が私の原点かもしれないな、なんて思った。
“一日一日、一年一年
 その一瞬たりとも私のことを思い出さなくなったとしても
 私はどこか遠く知らない場所で生きている香折のことを
 一日一日、一年一年
 気にかけてこれから生きていくだろうと思った。
 そうやって生きていくことができるだろうと思った。”

      *      *      *

感情移入することなく同調できた。

仕事だけじゃなく、その一瞬一瞬の判断ミスが命取りなんだろう。
色々な意味で、ハッとさせられた。
現実逃避の本の虫。
ほぼ1日1冊ペースで順調にノルマ達成中。

      *      *      *

“記憶にある、一番最近泣いた日のことを教えてもらえませんか?”

こんなこと聞かれたら
すぐにでも恋に堕ちてしまうような気がした。
辻さんの文章のせいかもしれないけれど
私はこういう優しさに弱い、みたいだ。

      *      *      *

プライド。
誇りと言えば聞こえはいいけれど
どうしても人を頑なにさせる何かを思ってしまう。
私の持つそれはむしろ
見栄と呼ばれる卑しいものかもしれない。
1時間掛からずに読破。
読みやすいけれど、ただ優しいだけじゃない。
なかなか言葉にならない想いが溢れていて
読み終えてなんだか嬉しくなった。

      *      *      *

冠くんと「わたし」との恋。
惹かれあうゆえに傷つけあって
お互いがお互いに気付いた時にはもうなす術が無い。
この感じ、分かるんじゃない?

With you/幻冬舎文庫

2005年12月22日 読書
女性作家が描く女性のための官能小説。
…なるほど官能小説だったんだ。
道理でSとかMとか出てくるわけだ。

      *      *      *

年齢もテイストも違う作家が記す女の性は
どれも悩ましい。
性的なものじゃなくてむしろ
             恋愛中のその心情が生々しい。

      *      *      *

個人的には
一番最初の小池真理子さんの文章にやられた。
冷静な言葉が、今の私には悉く突き刺さる。

      *      *      *

“どうして特定の誰かに魅かれるのだろう。
 (…)条件だけとればどこにでもいるような男だ。
 金持ちでなければ、美形でもない。飛び抜けた才能があるわけでもない。
 それなのに執着した。失った途端、自分が壊れた。”
           ―――『曼珠沙華』 桐生典子

高校のとき、初めて本気の恋を失った。
居場所がない毎日のなか
何度この言葉を己にぶつけたことだろう。

      *      *      *

私ね
やっぱり男と女って、寄り添い求め合うものなんだと思う。
虚しさを感じても
遣る瀬無さを感じても
心も身体も「安定」求めて常にふわふわしてる。
たとえ強い人間でも、独りじゃ生きられない。

      *      *      *

誰かさんの「恋したいmode」にやや感染気味。
恋愛だけが幸せの全てじゃないってのに!もう!!
中学生の時は
マキャヴェリズムが理解できなくて挫折した。
幼心にも“人間はそんなに悪いものじゃない”と
反撥を覚えたから。

      *      *      *

恩師によると“如何にしてヒトに意地悪するか”が書かれた本。
ゼミの関係で再び手にすることになった。

ゼミで取り上げたデカルトに比べ
マキャヴェリは研ぎ澄まされた刀のようだと思った。

人は疑うべきもので、信じられるのは己のみ。
…そんな危うい脆さが、諸刃の刃を思わせる。

      *      *      *

神なんてこの世には居ない。
だから誰も救われない。
神の御手に縋ることなく、残忍に、狡猾に生きよ。

確かにそういうことなんだろうけれど
寛容の精神を持つ余裕のない分、デカルトに劣る印象が拭えない。
神に依拠するデカルトにも
私は賛同致しかねるのだけれど。

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